FC2ブログ

俺の話を聴け

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--/--/--(--) --:--:-- スポンサー広告 トラックバック(-) コメント(-)

監視員のころ6

俺がいた温水プールは、夜間の個人利用は高校生以上しか入れなかった。
子供がいないので、利用者が少ないときは、通常では禁止している飛込みができた。
ある冬の夜、終了時間近くになり、プールが空いてきたので飛び込みの禁止を解除することにした。

俺はタワーの上からコントロールに無線で連絡をした。
パトロールの監視員がスタート台に張ってあるロープを撤去し、コントロールが場内放送をする。
このとき、この場内放送をしたのが、監視員になってまだ日が浅い女の子だった。
女の子といっても、国立大学を卒業して教員採用試験浪人中のこの女性は俺より年上だった。

彼女が緊張しながら放送を始めた。
場内のお客様にお知らせいたします…

本来であれば、只今の時間より飛び込み禁止を解除いたします。という文言が続く。
ところが彼女は、只今の時間より飛び込みを…と言ってしまった。
そしてそこで言葉が途切れた。

タワーにいた俺も、パトロールも、飛び込みの準備をしていた常連のお客も一瞬?という顔になった。

俺たちのようないいかげんな人間であれば、いけね!と小さく叫んで頭からやりなおすところだ。

ところが教師という聖職を目指すこの真面目な女性は、そんないい加減なことはできなかった。
一旦始めたこの放送を、言い直すことなく自分の言葉で最後まで伝えようと考えたのだ。…多分。

3秒ほどの沈黙のあと、彼女はきっぱりとこう言った。

…なさっても結構でございます。

一瞬の間があって、俺たちもお客も爆笑した。
彼女の放送で、プール内はほのぼのとしたいい空気になったが、彼女だけは怒ったような困ったような顔のまま固まっていた。
スポンサーサイト
2008/06/23(月) 12:12:37 昔のこと トラックバック:0 コメント:1

バレーボール14

ファイナルセットが始まった。

Oは、俺たちのチームの攻撃の要であるセンターのK島に、あるサインを出した。
俺たちは一瞬驚いたがすぐにOの作戦を理解した。

最初のサーブが飛んで来る。
ナイスレシーブがOに返った。
それより早くセンターK島がスタートする。
1、2セットで何度も決まった速攻のタイミングだ。
すぐにEの高いブロックが反応してくる。
こちらのセンター攻撃にブロックが3枚ついた。
センターK島はジャンプのタイミングで一瞬動きを止める。
相手ブロッカー3人はそれぞれ、しまった!くそっ!やられた!という顔のまま落ちていく。
センターK島はノーマークのスパイクを相手コートにたたきつけた。

絵に描いたような見事な一人時間差が決まった。

Oはこの攻撃を皮切りに、1、2セットでは見せなかった様々な攻撃パターンを繰り出した。
あの合宿で繰り返し繰り返し体に叩き込んだ攻撃だ。
Oは初めからフルセットになることを見越して、新しい攻撃は最終セットまで封印していたのだ。

ライトのYが回り込んで時間差で打つコンビネーションが決まる。
長身センターAの光速クイックが決まる。
俺のフェイントやOの2アタックまで決まる。

すぐに相手チームはタイムをとった。
今のところは俺たちに流れがきているが、バレーの怖さは何度でも流れが変わるところにある。
俺たちはかつて13対5(15点制のころの話)から1点も取れずに逆転負けを喫したことがあった。

いやな予感は当たった。
わずかなタイムで相手チームは完全に立て直してきた。
俺たちが初めて見せた攻撃パターンにも見事に対応してくる。

Kのスパイクが止められない。
インナーに決められる。
Eのブロックにシャットされる。
そして、サービスエースを取られる。

あっという間に逆転された。

たまらずタイムをとるO。
すばやく各メンバーに指示を出すと、一息深く吸い込んでから、大声でこういった。

ここからはミスをしたほうが負けます!
K一人に集中して、しつこくブロックについて、スパイクを拾って、つないで、粘ってKを潰すんです!

相手チームの攻撃もほとんどKに集中していた。
向こうも苦しいのだ。

この試合で俺はまだKのインナースパイクをレシーブできていなかった。
俺はあの合宿で何度も繰り返したOとの練習を思い出していた。
腕のスイングを見て反応するイメージを頭の中でリピートし続けた。

ファイナルセットもいよいよ終盤を迎えていた。
サイドアウトが繰り返される。
俺たちの両センターのブロックがしつこくKに食らいつく。
シャットアウトはできないもののブロックに引っ掛ける、こぼれ玉をひろう、返す。

俺たちは必死でKの猛攻を耐え続けた。

そして何本目かのKのアタック、俺はKの腕のスイングがはっきりと見えた。
Oの特訓のイメージが鮮やかによみがえる。
次の瞬間、思い切り左前方に突き出した俺の両腕に重い衝撃があった。
Kがボールを打つ瞬間を俺は見ていない。
俺が次に見た光景は、ネットぎりぎりに上がった俺のレシーブしたボールを、Oが苦しい体勢でレフトのSにジャンプトスを上げた瞬間だ。

ついにKを捕まえた。
ブロックが抜けない、コースを変えてもレシーブされてしまう。
Kにあせりの色が濃くなっていくのがわかった。

俺たちはじわじわと追い上げ、同点に追いついた。
しかし相手もしぶとく意地を見せる。

そしてファイナルセットはデュースにもつれ込んだ。

この土壇場で鉄砲肩のライトYが思い切った強いサーブでエースを奪う。
さぁ一気にマッチポイントだ。
相手はK一人。両チームともタイムは使い果たした。後は勝負をつけるまでだ。

何本Kのスパイクを凌いだだろうか、ブロックして拾う。つないで返す。
そしてついにそのときはやってきた。

Kがブロックをかわそうとして打った最後のスパイクは、スローモーションのように大きくアウトしていった。

一瞬の静寂の後、試合終了を告げる主審の笛が鳴った。

歓喜の声が爆発した。
ベンチではマネージャーのYが顔を両手で覆って号泣している。
Kはコートに倒れこんだまま動かない。

ベクトルは本当に交差したのだ。

そしてあの日からちょうど12キロ軽くなっていた俺は、自分の足がもう二度とつらなくなっていたことに初めて気がついていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

数日後、全身の筋肉痛からやっと立ち直った俺は、初の二部の試合に向けて軽いランニングをしていた。
商店街の道で前から近づいてくる軽トラックがクラクションを二度鳴らした。
荷台には工具がたくさん積んである。
その軽トラックにはK工務店と書いてあった。

作業着姿の運転手が、親指を上げた拳を俺に向けて窓から突き出している。

Kだ。

こぼれんばかりの天使のような笑顔。
初めて見るまぶしいほどの笑顔。
コートでは最後まで見ることのなかった満面の笑顔。

俺とKの車は言葉を交わすまもなくすれ違う。
俺は窓から出した手を振りながら去っていくKの車が見えなくなっても、その場に立ち止まっていた。

不意に景色がにじんだので拳で両目をぬぐった。
額の汗が目に入ったからだ。

そう、汗が目に入っただけさ。


2008/06/21(土) 21:59:27 試合の話 トラックバック:0 コメント:7

バレーボール13

うだるような暑さの真夏の体育館で試合は始まった。

第1セット、いきなり激しいラリーの応酬となった。
だが俺たちの動きは数ヶ月前とはまったく違うものだった。
自分のすべきことを完璧に理解していた俺たちは、全員が最高のパフォーマンスを見せていた。
俺は初めてこのチームと互角の勝負をしている手ごたえを感じていた。

ライバルチームC.Y.は俺たちの変わりようにはじめは戸惑いを隠せない様子を見せた。
しかしすぐに対応し始めた。
相変わらずKのスパイクは強烈で、Eのブロックは高かった。

お互いが持てる実力を出し合った激しい第1セットは俺たちが競り勝った。
開始直後の戸惑いが最後まで尾を引いたことがわずかな差になった。

セット間のわずかな時間、Oから様々な攻撃の確認と、動きの誤差の修正の指示が出された。

第2セット、相手チームの顔色と目つきが明らかに変わった。
かつて俺たちを見下していた余裕の気配はすでになく、Kの表情は一段と険しいものになっていた。
そして攻撃も第1セットとは明らかに違っていた。

彼らは俺たちを相手に初めて全力で挑んできている。
俺たちが感じていた以上に彼らも真摯にバレーに向かっていたのだ。

Kのスパイクはさらに凄みを増したものになっていた。
相手の全力での攻撃に押され、俺たちの動きにもずれが出始めていた。

ブロックにボールを吸い込んでしまう。
スパイクがアウトしてしまう。
速攻のタイミングが遅れ始める…

相手に傾いた流れを最後は取り戻すことができずに第2セットは落としてしまった。
これで1対1。
試合はフルセットにもつれ込んだ。

最終セット開始までのわずかな時間、俺たちは相手チームの攻撃パターンと守備陣系について
確認していた。

俺は話を聴きながら、何気なく相手ベンチを見ていた。
俺は違和感を覚えた。

相手チームはベンチに座ってうなだれているものや、床に寝転んでしまっている奴もいる。

明らかに息が上がっている。

10歳以上年上でも、俺たちはこの数ヶ月準備を怠らなかった。
俺たちのチームは全員立ち上がって話し合っていた。
そして呼吸が乱れているメンバーは一人もいなかった。

俺はOを振り返った。
Oは俺の顔をみてにやりと笑うとこういった。

ベクトルが交差するときがきたようですね・・・

本当の最終話につづく・・・
2008/06/20(金) 22:57:54 試合の話 トラックバック:0 コメント:2

バレーボール12

ライバルチームC.Y.に連敗した後、恒例の「誰のせいで負けたか投票」で、俺は6票のうち5票を集めた。
俺はこの日から減量トレーニングを開始した。
二ヵ月後の試合といっても日数的には一月半しかなかったのだ。
毎日一時間の有酸素運動とウエイトトレーニング。
そしてそれまで浴びるほど飲んでいたビールを止め、食べる量を半分にした。

ある夜、遅くに仕事から帰ってきて寝床のある二階に上がるとカミさんが笑っていた。

帰ってきた俺がまず真っ先に冷蔵庫を開ける。(いつもならビールを取り出すわけです)
しばらくの間。(ビールを見つめている俺)
冷蔵庫を力なくぱたりと閉める俺。
この様子が二階にいて手に取るようにわかったらしい。

俺たちは打倒C.Y.のために合宿も行った。
この合宿に、Oの後輩で、プロのスポーツトレーナーになるべく米国留学中だったNが急遽招聘された。
Nは運動生理学に基づく理論的なバレーをわかりやすく伝えてくれた。

俺はKのスパイクをレシーブすべく、Oの特訓を受けた。
至近距離からOが思い切り打つボールを、ヒットする前に反応してレシーブするという訓練だ。
ボールの軌道を見てから動くのではなく、腕の振りをみて左右に飛び込む。
サッカーのゴールキーパーのようなトレーニングだ。
さらにメンバー全員に数種類の攻撃パターンがレクチャーされ、繰り返し繰り返し体で覚えるまで練習を行った。

俺に上がるトスは平行といって、高くあげずにネットと平行に横に飛んでくるトスである。
この合宿で俺はOにこういうトスのリクエストをした。

あのさぁ、プロゴルファーの弾道みたいにさ、こう、シューっと低く飛んできて、俺の前でふわっと浮き上がって、ミートポイントで1秒くらい空中に止まるトス、あげて。

もちろん、ほとんど冗談のつもりだった。

しかしOはにこりともしないでこういった。
わかりました。
そういうとOは実際にそういうトスを上げた。

実は以前Oから聞いた話でこんな話があった。
それはOが前のチームにいたときの話だ。

ある試合でOのチームのアタッカーが、何かいさかいがあったらしく相手チームのある選手に対して非常に腹を立てていた。
そして試合中、Oにこう言ったという。

先輩、あと5センチトスを上げてもらえますか、あいつの顔面にボールをぶつけたいんで。

そしてOはそのアタッカーにいつもより5センチ高いトスをあげ、そのアタッカーは見事に憎い相手選手の顔面に強烈なスパイクをヒットさせたという。

Oは、そんな世界でバレーをやってきた男だった。

そのころマネージャーYの怒りは頂点に達していた。
試合前の抽選会に臨んだマネジャーYは、一回戦で俺たちとあたることを知ったEがガッツポーズをしたことに非常に腹を立てていた。
今度あのチームに負けたらマネージャーをやめると言い出した。

俺たちも同じチームに三連敗することは絶対に許されないという強い思いのもと、もし負けたら全員が丸坊主になる誓いを立てた。

いよいよ最終決戦の日が来た。

舞台は整った。
準備はすべて終えた。
あとは俺たちがこの舞台で主役になるだけだ。

感動の最終話につづく!
2008/06/16(月) 21:27:08 試合の話 トラックバック:0 コメント:5

バレーボール11

ファイナルセットが始まった。
俺たちは競り勝った第2セットの勢いのまま攻撃した。
両チームともなかなか決まらない。
激しいラリーの応酬となった。

6人制のラリーほどきついものはない。

俺にトスが上がってスパイクする。
決まらない。すぐブロックの体勢に入る。
ブロックに飛ぶ。決まらない。こちらがレシーブする。
直ちにスパイクの準備のため開く(斜め後ろに移動する)
この一連の動きが延々と繰り返される。

トスが上がる。スパイクする。決まらない。ブロックに飛ぶ。決まらない。すぐに開く。
トスが上がる。スパイクする。決まらない。ブロックに飛ぶ。決まらない。すぐに開く。
トスが上がる。スパイクする。決まらない。ブロックに飛ぶ。決まらない。すぐに開く。
だんだん視界が狭くなってきて、景色が白くかすんで見え始める。
酸欠だ。

そしていよいよファイナルも終盤、一番盛り上がった場面で事件は起こった。
相手のライトからのスパイクを俺がブロックしたのだ。
俺のブロックが決まるなんてめったにない。
チームは宝くじに当たったような大騒ぎだ。
ブロックを決めた直後、コートを転げ回る俺を見ても、メンバーは誰もが、俺が大喜びしているのだろうと思ったらしい。

歓喜の渦の中、俺は両足の激痛と、絶望的な気分に襲われていた。
俺の腓腹筋がついにギブアップした。
両方のふくらはぎが同時にしかもかなり強烈にけいれんを起こしたのだ。
自分ではどうすることもできない。
ただのたうち回るだけだ。

異変に気づいたメンバーに両足を伸ばしてもらう処置をしたがなかなか直らない。
やっとのことでどうにかけいれんは治まったが激痛は残ったまま。
試合はおろか立つことすらできない。

俺たちのチームはメンバー6人のみで、通常は控え選手がいることはない。
しかし、このとき、本当に偶然にベンチに控えの選手が一人いた。
たまたま応援に来ていたのを、見てるだけでいいからといってベンチに座らせていた男だ。
サッカーでは名の知れた男だったがバレーのバの字も知らない。
しょうがない、俺はこの男と交代してベンチに下がった。

戦力的にはチーム三、四番手の俺でも、攻撃のパターンがひとつなくなるわけであり、守備の陣形にも影響が出てしまう。

試合が再開された。
だが、相手チームに移った流れは二度と戻ってくることはなかった。
俺は横になって体育館の天井を見つめたまま試合終了の笛を聞いた。
俺のファッキン腓腹筋のせいで試合に負けたのだ。

呆然とするメンバー。
怒りに燃えるマネージャーY。
顔面蒼白の俺。
何がなんだかわからなくてニコニコしている俺の代わりにコートに入ったサッカー男。

そしてこのシリーズに何度も登場したあのせりふをOが静かに口にした。

1号さん。次の大会までに10キロ体重を落としてください…
は、はい。わかりました…
2008/06/15(日) 14:18:25 試合の話 トラックバック:0 コメント:2

バレーボール10

半年間の訓練で戦力的にはだいぶ近づいてきてはいたが、まだまだ実力には如何ともし難い差があった。

Kのスパイクがどうしても止められない。
レシーブがはじかれる。
Eのブロックにシャットされる。

俺はレフトなので、Kがインナーに打つスパイクをレシーブしなければならない。
Kのスパイクは、スピードも重さも強烈だった。
セオリーどおりのコースに入っていても反応できないのだ。

第1セットはいつもの展開どおり簡単に落としてしまった。
余裕を見せるライバルチーム。
攻撃も守備も悪循環に陥っている俺たち。

Oが厳しくメンバーを鼓舞する。
同じチームに連敗するなんて考えられません!
マネージャーYも天敵Eの活躍を目にして怒りに燃えている。

第2セット、俺たちのチームの攻撃の要、両センターのブロックや速攻が決まりだした。
チームのエース、Sのアタックも相手ブロックを抜いていく。
そしてOの連続サービスエースなどでどうにか競り勝ち、いよいよ勝負はファイナルセットになった。

よおしよおし、やったろーじゃねーか!チーム全員の目の色が変わっている。
流れは俺たちに来ている!

そしてついにファイナルセット。
試合開始の笛が鳴って勢いよくコートを走り回るメンバーの中で、俺だけが一人不安を抱えていた。

それまでのハードな2セットで、俺の両足の腓腹筋が悲鳴を上げだしていたのだ…

当然つづく…

※腓腹筋:ひふく筋。ふくらはぎの筋肉。
2008/06/14(土) 16:07:32 試合の話 トラックバック:0 コメント:2

ボケとツッコミ

バレーボールネタがやや重くなってきたので、ここらへんで一息。

ブログを書いていてよく思うことがある。
書いているネタが面白くならない。
何で面白くならないんだろう。
いつもの俺の会話だったら、この話もっともっと面白くなるのになぁ。
そんなことをぼんやり考えていてはっと気づいたことがある。

そうか、俺のブログにはツッコミがいないんだ!
当たり前ではあるが俺にとっては大事なことなのだ。
俺は酒と本とツッコミがなければ生きていけない。

一人乗りツッコミ、という手もなくはないが、もともと俺は生粋のボケで、ツッコまないのを身上としている。
何もそんなに偉そうに言うことでもないが、俺はツッコまないといったらツッコまない。
ツッコミがいないと成り立たないボケのくせして人にはツッコまない。

他人がボケると俺はほったらかしだ。
ボケに対してボケをかぶせていくということはよくやるが、ほんとツッコまないなぁ俺。
要は面倒くさいのである。
だから友人もツッコミタイプが多いような気がする。

ツッコミって大変じゃないですか。
ツッコミってボケの倍くらい頭の回転が速くなくちゃつとまらないと思う。
いーかげんにしなさい!とか、よしなさい!だけしか言わない人は別ですよ。

今度実験的にツッコミコメントを待ちながらネタを進める、というブログやってみようかな・・・

ほら、みなさん、ツッコむところですよ!
2008/06/12(木) 22:35:10 徒然 トラックバック:0 コメント:2

バレーボール9

ライバルチームC.Y.は、同じ高校のバレー部OBで構成されていたようで上下関係が厳しかった。
Kというチーム最年長(といっても俺より10才以上年下)のエースがチームリーダーで、常に他のメンバーを大声で叱責していた。
Kはいつも不機嫌そうな顔をしていた。
俺は、試合中はもちろん、Kが笑ったところを見たことがなかった。
試合前に言葉を交わすときもKはニコリともせず、しかも俺たちに対してタメ口だった。

このKのアタックは強烈だった。
レシーブもブロックも弾き飛ばす、まさにエースのスパイクだった。

そしてもう一人印象深いメンバーがいた。
Eという長身のセンターだ。
Eは人懐こく、いつも笑顔で俺たちともよく話をした。
他のメンバーはみんな持っている何かの資格試験を何回受けても落ちてしまうという話を実に楽しそうに話してくれた。

しかし試合でのEのブロックは高かった。
センターからのクイックはさほど威力はなかったが、Eのブロックは鉄壁だった。

俺たちのチームには、Oと同時に加入したマネージャーがいた。
俺たちより一回り以上年下のチームのアイドルのような女の子だった。
現在はO夫人だったりするんだけど。

このマネージャーは、ライバルチームのこの長身センターEをひどく嫌っていた。
試合中に発する異常に甲高い声や、立ち振る舞いの全てが生理的に受け付けないという。
そしてEがいるこのチームには絶対に勝ってくれと、O以上に俺たちにはっぱをかけていた。

前回のブログでリベンジは二ヵ月後と書いたが、資料を読み返してみると再び対戦したのは初戦の6ヵ月後であった。
その間の期間、俺たちは他のチームと対戦し、勝ったり負けたり(負けたほうが全然多いけど)していたが、いつも頭から離れないのがこのライバルチームC.Y.だった。
このチームを倒さない限り、上位リーグへの進出は果たせないのだ。

そしていよいよ再戦の日がやってきた…
2008/06/11(水) 21:45:50 試合の話 トラックバック:0 コメント:4

バレーボール8

Oは俺たちが勝てるという根拠を二つあげた。

第一の根拠。
ライバルチームの彼らは、全員が高校や大学でのバレーボール経験者であり、最も真剣にバレーに対峙していたのは過去のことだ。
彼らは、年は若いがすでにバレーの最盛期は過ぎており、今はこれまでの「貯金」で試合をしている。
それに比べ、バレーボールに真剣に取り組み始めたばかりの俺たちは、まだまだ未知の可能性を秘めており、これから技術的にも体力的にも向上していくということ。
下降するベクトルと上昇するベクトルはいつか必ず交差する日が来るという。

第二の根拠。
それは、俺たちのチームは、一般人に比べかなり高いレベルの潜在能力とセンスを持っていることだという。

そういわれて俺はメンバーをよく見てみた。
10年以上勝つためのバレーをトップクラスのレベルで続けているO。
体育大学を出てオーストラリアでプロサーファーを目指していた男。
大学体育会バスケットボール選手でありサッカーもこなす男。
100メートル10秒台の記録と遠投120メートルの鉄砲肩を持つ男。
かつて、本気でオリンピックの陸上競技を目指していた男。
浅く広くなんの種目でも手を出す俺。

そして、何より全員が「試合好き」「プレッシャー好き」だった。

俺たちの所属していたリーグでは、6人制一般男子の公式戦は年に5回。
そのうちオープン大会が一回あるので、部の入れ替えが行われる試合は年に4回しかない。

一度試合に負けると、リベンジの機会は最短でも二ヵ月後になる。

二ヵ月後のリベンジを誓い、Oの厳しいトレーニングが続く…

そしてちっとも笑えないこのシリーズも続く…
2008/06/10(火) 22:21:09 試合の話 トラックバック:0 コメント:2

バレーボール7

正統派ストロングスタイルのシリアスバレーボーラーOによる大改革の波は、徐々にではあるが確実にチームに浸透していった。
俺たちは、生活のすべてがバレーボールのために、という意識を持つようになっていた。

餃子ビールボーラーだった俺たちが、生活のすべての場面で、これはバレーボールにとってプラスかマイナスかという基準でものを考えるようになっていった。

新生チームの黎明期とも言えるこのころ、約10ヶ月にわたり熾烈な戦いを繰り広げるライバルチーム「C.Y.」がある。
このチームは、平均年齢で俺たちより十数歳若く、平均身長も5、6センチ高かった。

初めてこのチームと対戦したとき、彼らは明らかに俺たちを見下していた。
当然試合は完膚なきまで叩きのめされた。
俺たちもまだまだこのチームには勝てないな・・・という雰囲気があった。
真剣にバレーボールと取り組み始めたとはいえ、このころの俺たちは負けることにさほど悔しさを感じていなかった。
バレー未経験者のオヤジたちが経験者の若い衆に勝てないのは仕方がない。
意識の底の方でそんな風に感じていた。

しかしOは違っていた。
俺たちが彼らより10歳以上年上でも、バレー未経験者でも関係ないという。

Oは、彼が心酔するアントニオ猪木の言葉を借りてよく俺たちにこういった。

強い方が勝つんじゃないんです!勝った方が強いんです!

ポカンとする俺たちを尻目に、遠くを見つめているOは明らかに自分の言葉に酔っていた。

だがOはマジだった。
俺たちには必ず勝てる根拠があるというのだ。
それは・・・
2008/06/09(月) 22:11:54 試合の話 トラックバック:0 コメント:1

バレーボール6

やりました、全日本男子。
16年ぶりのオリンピック出場を決めた。
しかもフルセットでデュース。
相手にマッチポイントを握られるピンチを何度も凌ぎきっての勝利だ。
植田監督以下選手全員が涙を流していた。

俺は近頃の若い子(男子)がよく泣くことに違和感を持っていたが、今回はしょうがない。
俺までつられてちょっと泣きそうになった。

俺には選手たちの気持ちがよくわかる。実によくわかる。
レベルが違うけど。

そう、あれは十数年前。
それまでどうしても勝てなかったあのライバルチームを初めて破り、実力で二部昇格を果たした日。
フルセットにもつれ込み、さらにデュースというシチュエーションも同じだ。

あの日、餃子ビールバレーボーラーのオヤジたちは歓喜の雄たけびをあげ涙を流した。

お待たせしました。
バレーボールシリーズ、ライバルチームC.Y.編、始めます。
2008/06/08(日) 23:01:40 試合の話 トラックバック:0 コメント:2

バレーボール5

全日本男子やりました。
相手のサーブミスにずいぶん助けられた感もあるが、オーストラリアにストレート勝ち。

荻野選手すばらしい。
オヤジバレーボーラーの希望の星である。

ところで、バレーボールの中継を見ていてよく叫んでしまうせりふがある。

素晴らしいプレーが出たとき思わず叫ぶ。

素晴らしいスパイクが決まったとき。
うわっ、すんげぇスパイク!あれは俺でもブロックできねーな。

素晴らしいブロックが決まったとき。
うわっ、高ぇブロック!あれは俺のアタックでも抜けねーな。

素晴らしいサーブが決まったとき。
うわっ、強烈なサーブ!あれは俺でもレシーブできねーな。

バレー以外のスポーツでもこのパターンで叫ぶ。

うそは言ってないでしょ。
2008/06/06(金) 23:41:26 試合の話 トラックバック:0 コメント:3

東京大学

先日、仕事の関係で東大に行ってきた。
東京大学本郷キャンパスだ。

これまでも何度か公開研究会やシンポジウムで東大を訪れたことがある。

威厳に満ちたゴシック建築の学び舎。
歴史と伝統が醸し出す静謐で重厚な空気。
五月の空を覆いつくさんばかりにきらめく銀杏並木の若葉。

静かで毅然とした本当に美しい空間だ。

ここにくるたび俺はいつもこう思う。

この大学に入ればよかったなぁ~~。
2008/06/02(月) 20:19:22 徒然 トラックバック:0 コメント:5
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。