俺の話を聴け

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走ることについて語るときに俺の語ること41

それまでも、やけにアップダウンが激しいコースだなと感じてはいたが、目の前の坂はすごい。

約500メートル急な坂を下ると同じ距離の上り坂が現れる。

しかも坂の頂上が折り返し地点なので、往復2キロの強烈なアップダウンだ。


俺は少しひるみながらもしょうがなく下り坂に突っ込んでいく。

当然スピードが増してくる。

膝のことを考えるとブレーキはなるべくかけたくない。

だがこの調子でスピードを上げ続けると転倒しかねない。

すぐに現れる上り坂も不安だ。


俺はなるべく足に負担をかけないで、しかもなるべくスピードを殺さないように一気に坂を駆け下りた。

そして谷底を通過すると壁のような上りが待っている。


俺はこのときとばかり、最近ある本で仕入れた走法にシフトした。


「えーと、骨盤を前傾させて、お尻を後ろに向けるような感じで、体の真下かやや後ろにフラットに着地して、肩甲骨を寄せて、腕のスイングで腰を回転させて、一直線上を走るような感じで、足首をロックさせて後ろのランナーに靴底が見えないようなイメージで…」


…ところが、楽にならない。

練習の時のぬるくて短い坂道では効果があったが、この長くて急なアップダウンに付け焼刃のテクニックは役に立たなかった。

何しろいっぺんにいくつもの動作を意識しなくちゃならない。

こんがらがった俺は同じ側の腕と足が同時に前に出そうになるのをかろうじてこらえて、何とか頂上の折り返しを回った。

もう一回同じアップダウンをやっとの思いで繰り返すといよいよゴールの競技場がある運動公園が見えてきた。

左に曲がって公園に入る。

そのまま左手に行けば競技場だ。

ところがコースは右にまがる。

どうやら隣接する野球場の周りをぐるっと回るようだ。

この野球場のはにくいことに地形を生かしたつくりになっている。

斜面を利用して外野スタンドができているのだ。その大外を回る。

最後の最後にもアップダウンだ。

コース設定をした人間の意地悪そうなにやけ顔が目に浮かぶ。


そしてやっと競技場のトラックに入る。

ラストは400mトラック4分の3周。

どんなレースでも競技場がゴールというのはなんとなくうれしい。

スタンドの声援に手を振りながらホームストレートを走る。

トラックに入ってから少しスピードを上げて何人か抜いたし、なかなかいい気分でゴールできそうだ。


あと100mでゴール。

そのとき俺の後ろから尋常ではない足音と息遣いが聞こえてきた…。



もう一回だけ続く。

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2011/01/21(金) 21:03:28 走ること トラックバック(-) コメント:0
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