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俺の話を聴け

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走ることについて語るときに俺の語ること44

スタート5分前。

がっしりとした背の高い男が、ひょいと俺の隣に並んだ。足がすごく大きい。

男の前にはハンディカメラで男を撮影しているカメラマンもいる。


ん?

芸能人か?

ははーん。最近のバラエティでありがちな、お笑い芸人をマラソンに参加させるという安直な企画だな。

リアルランナーの俺としては、レースをなめている奴や真摯に向き合おうとしない奴は認めない。

俺の隣のおなじみOも、バレーボール時代に試合で負けて悔しがっているメンバーに向かってよくこう言っていた。

真剣に、真摯に取り組んでいない人間は負けても悔しがる資格がない、と。

そんなことを思い出し、さらにストイックなシリアスハードランナー(の気分)になった俺は、蔑みの目で隣の大男の顔を見た。


その瞬間、俺の眼差しは驚きと感動と憧れの色に変わった。




男は、古田敦也だった。


ある程度の年齢以上の日本人で、古田敦也を嫌いな奴はいないのではないだろうか。

さほど野球に興味のない俺でも、古田は憧れのアスリートだ。


かつてのストライキ騒動のとき、「たかが選手」を代表して球団経営者側と真っ向から対峙し、野球を愛しファンを何よりも大切に思うがゆえに涙を流したあの姿を見た国民は、一人残らず全員古田の味方だった。


ふ、ふ、古田さん、あ、あ、握手してください。

俺の差し出した手をがっちりと握り返してくれた古田は、にっこり微笑みながら俺にこう言った。


がんばりましょう!


…だ、抱かれてもいい…





俺との握手を皮切りに、周りのランナーたちがいっせいに古田に握手を求め、写真をとりまくった。

みんなやっぱり古田が好きなんだ。

古田はいやな顔ひとつせず、全員と丁寧に握手を交わし、言葉をかけていた。


今回一緒に参加した、Oの中学時代の友人でランナー仲間のSも古田と握手したあと、上気した顔でこう言った。


いやぁ古田選手すごいなぁ、

何しろ奥さんが中井美穂だもんなぁ…



そこかいっ!

俺とOが両側からSに突っ込んだところでスタートの号砲が鳴った。

つづく

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2011/01/29(土) 13:22:35 走ること トラックバック(-) コメント:0
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