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俺の話を聴け

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バレーボール11

ファイナルセットが始まった。
俺たちは競り勝った第2セットの勢いのまま攻撃した。
両チームともなかなか決まらない。
激しいラリーの応酬となった。

6人制のラリーほどきついものはない。

俺にトスが上がってスパイクする。
決まらない。すぐブロックの体勢に入る。
ブロックに飛ぶ。決まらない。こちらがレシーブする。
直ちにスパイクの準備のため開く(斜め後ろに移動する)
この一連の動きが延々と繰り返される。

トスが上がる。スパイクする。決まらない。ブロックに飛ぶ。決まらない。すぐに開く。
トスが上がる。スパイクする。決まらない。ブロックに飛ぶ。決まらない。すぐに開く。
トスが上がる。スパイクする。決まらない。ブロックに飛ぶ。決まらない。すぐに開く。
だんだん視界が狭くなってきて、景色が白くかすんで見え始める。
酸欠だ。

そしていよいよファイナルも終盤、一番盛り上がった場面で事件は起こった。
相手のライトからのスパイクを俺がブロックしたのだ。
俺のブロックが決まるなんてめったにない。
チームは宝くじに当たったような大騒ぎだ。
ブロックを決めた直後、コートを転げ回る俺を見ても、メンバーは誰もが、俺が大喜びしているのだろうと思ったらしい。

歓喜の渦の中、俺は両足の激痛と、絶望的な気分に襲われていた。
俺の腓腹筋がついにギブアップした。
両方のふくらはぎが同時にしかもかなり強烈にけいれんを起こしたのだ。
自分ではどうすることもできない。
ただのたうち回るだけだ。

異変に気づいたメンバーに両足を伸ばしてもらう処置をしたがなかなか直らない。
やっとのことでどうにかけいれんは治まったが激痛は残ったまま。
試合はおろか立つことすらできない。

俺たちのチームはメンバー6人のみで、通常は控え選手がいることはない。
しかし、このとき、本当に偶然にベンチに控えの選手が一人いた。
たまたま応援に来ていたのを、見てるだけでいいからといってベンチに座らせていた男だ。
サッカーでは名の知れた男だったがバレーのバの字も知らない。
しょうがない、俺はこの男と交代してベンチに下がった。

戦力的にはチーム三、四番手の俺でも、攻撃のパターンがひとつなくなるわけであり、守備の陣形にも影響が出てしまう。

試合が再開された。
だが、相手チームに移った流れは二度と戻ってくることはなかった。
俺は横になって体育館の天井を見つめたまま試合終了の笛を聞いた。
俺のファッキン腓腹筋のせいで試合に負けたのだ。

呆然とするメンバー。
怒りに燃えるマネージャーY。
顔面蒼白の俺。
何がなんだかわからなくてニコニコしている俺の代わりにコートに入ったサッカー男。

そしてこのシリーズに何度も登場したあのせりふをOが静かに口にした。

1号さん。次の大会までに10キロ体重を落としてください…
は、はい。わかりました…
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2008/06/15(日) 14:18:25 試合の話 トラックバック:0 コメント:2
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コメント

サッカー男とは物凄くお酒の強い人ですか?
  1. 2008/06/16(月) 13:15:29 |
  2. URL |
  3. yota #-
  4. [ 編集]

物凄くお酒の強い人と同じチームの後輩です。物凄くお酒の強い人も認めるほどサッカーのうまい子です。
  1. 2008/06/16(月) 22:00:06 |
  2. URL |
  3. 馬鹿オヤジ1号 #-
  4. [ 編集]

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