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俺の話を聴け

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走ることについて語るときに俺の語ること19

ちょっと走って足がつりそうになると歩く。
しばらく歩いてそーっと走ってみる。
すぐに足がつりそうになる。

俺はこの絶望的なローテーションを繰り返しながらも何とか止まらずに前へと進んでいた。

冬の気配が濃いこの日、日陰に入ると筑波おろしが一段と身にしみる。
CW-Xのインナーとタイツにフランク・ショーターの防風ウエアを着ていても、しみじみと寒い。

いつの間にか交通規制も解除され、路上のスタッフは無情にも歩道を走れと追い立てる。

前にはがっくりと肩を落とし、うなだれてとぼとぼと歩く俺と同じようなランナーが多勢いる。
それでも俺は、歩くでも走るでもない、前に進むムーンウォークのような動きで前のランナーを抜いていく。
抜いたとたんに足がつって立ち止まる。
今抜いたよろよろ歩きのオヤジに抜かされる。
ゆっくりと走り始める俺はすり足走りでそのオヤジをまた追い抜く。
とたんに足がつってオヤジに追い越される。

いやなデッドヒートだ。

泣きたくなるような10キロを気が遠くなるほどの時間をかけてとにかく止まらずに前へ移動した。

スタジアムに入る直前、どういうわけか道路の上をまたぐ大きな歩道橋を渡らなくてはならない。
当然歩きながらこのきつい坂を上る。
すると前方に大きな横断幕を広げた笑顔バクハツの男がいる。
その横断幕をみて俺はため息をついた。

そこにはこう書かれていた。

もうすぐ写真撮影ポイントです!

・・・・やれやれ、しょうがない。

歯を食いしばって遠くに見えるカメラマンめがけて軽やかに(見えるように)走り出す俺。
こんな状態でも、俺一人がフレームインするように、前後の距離を空けて走る。

最後のこの坂を下りきって、俺の両足は完全にオールアウトだ。
とぼとぼと歩き続けるとついにゴールのスタジアムに着いた。

最後はフィニッシュゲートまでトラック4分の3周、300メートル走らなくてはならない。
ここは本当に最後の見せ場だ。
何とか走りきりたい。

俺はけいれんする足を引きずりながらついにスタジアムのトラックに足を踏み入れた。

つづく

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2008/12/07(日) 23:34:11 走ること トラックバック:0 コメント:0
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